証し 神は忠実であられる
- 3月30日
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「証し 神は忠実であられる」
Esther Bakare 神戸ユニオン教会 2025年3月30日
今日ここで神がいかに忠実であられるかをみなさんにお話しできるのを感謝します。
人生には様々なステージがあります。喜びに満ちた明るい時期もあれば、暗く重い時期もあります。私は、自分は何も持っていないと感じるような時期を歩んできました。その時は失望、苦痛、そして待ち望むことの重圧に押しつぶされそうになっていました。今もなお、ある課題について神を待ち望んでいる最中です。しかし今は「喜び」をもって待っています。「主を喜び祝うことが私たちの力の源である」と聖書にあるからです。
今日この場にいる皆さんの中にも、私と同じように待っている状態の人がいるかもしれません。神を信じ、祈っている、だけど状況は何も変わらない。あなたは心の中でつぶやきます。「神様、私を見ておられますか。私のことを気にかけておられますか」。
今日、私は皆さんを勇気づけたいと思います。
はい、神様はあなたを見ておられます。はい、あなたを気にかけておられます。はい、神様は働いておられます。あなたにその働きが見えないとしても。
イザヤ書41:10にこうあります。「恐れることはない、わたしはあなたと共にいる神。 たじろぐな、わたしはあなたの神。 勢いを与えてあなたを助け わたしの救いの右の手であなたを支える」。
今日は、私が弱って重圧に押しつぶされ、人生の中で最も困難な時期にあった時、神が励まし続けてくださった真実についてお話ししたいと思います。
1. 神はあなたに関わるすべてのことを気にかけておられる
大きな問題がある時に、サタンが最もよく使う方法が「自分の苦痛は小さなものだから神が気にかけるはずがない」という嘘です。神は「偉大なる奇跡」にのみ介入される方で、私たちの日常にある孤独や失望、ストレス、心の痛みには無関心だと思ってしまうのです。これは真実ではありません。
ヨハネによる福音書8:44には、悪魔は偽り者であり、偽りの父であり、彼のうちには真理がない、と書かれています。
神は私に「あなたにとって大切なことは、私にとっても大切だ」と語られました。
人生を揺るがす大きな出来事、たとえば死、病、災害の場合はそうと信じられるかもしれません。しかし、それより小さな問題についてはどうでしょうか。失意のどん底にある心、答えてもらえない祈り、実現が遅れている夢についてはどうでしょうか。神は忙しすぎて私たちに目を向けないのではありません。むしろ、私たちの人生のすべてに深く関わってくださいます。
ペトロの手紙一5:7にこうあります。
「思い煩いは、何もかも神にお任せしなさい。神が、あなたがたのことを心にかけていてくださるからです」。
神は遠い存在ではありません。神は私たちのすぐ近くにおられ、親しい方です。どんなに些細なことであっても、神は私たちの見えない所で私たちのために働いておられます。
以前、私は良くない人間関係によって心がずたずたに切り裂かれ、あまりにつらくてひどいうつ状態になりました。命を絶とうとさえ思ったくらいでした。自分の命を終わらせようとしたまさにその時、母が私の名前を3度呼ぶ声を聞きました。振り返りましたが、誰もいませんでした。その母の声が頭の中でこだまして響き渡った時、私は泣き崩れました。その声を聞いたからには、私はもう死ねませんでした。
その暗黒の瞬間、神は御手をのばし私を救い出してくださいました。神はまた癒しの道を私と共に歩んでくれる友人を送ってくださり(ちなみにその友人の名は「ロード(主)」です)、私は一人ではないことを思い出させてくださいました。さらに、神はその苦しみの時期に、壊れた人間関係からも私にかけがえのない最高の贈り物である、素晴らしい娘を与えてくださいました。
私はバス停で友人と一緒にバスを待っていた日を決して忘れないでしょう。級友のセリーナが、「エスターが笑っているのを初めて見た。こんなに幸せそうなあなたを見るのは初めて」と言ってくれました。その言葉は私の心に波のように押し寄せました。それまでほかの人が私の痛みに気づき、私の空虚感を感じていたとは知りませんでした。しかしその後の私の中の変化が、人にも見えるようになっていました。その日私が悟ったのは、神の働きは非常に大きく力強いので、他の人たちからもわかるほどだということです。
2. 神の沈黙は神の不在を意味しない
私は今までの人生で、問題に対して変化や突破口や答えを求めて祈り続けた時期がありましたが、返ってくるのは沈黙ばかりでした。「神様、本当に聞いておられますか」。皆さんの中にも神にそう投げかけている人がいるかもしれません。正しく生き、信仰深く歩んでいるのに扉は閉ざされたままです。癒しはいまだ訪れません。人間関係は壊れたままです。痛みは消え去りません。
私は「神がおられるのになぜ状況は改善しないのか」「なぜこんなに時間がかかるのか。もう待ちくたびれた」と悩んでいました。その時神が、「神の時間の神秘」についてはっきりと私の心に話してくださいました。
「あなたは限られた時間のレンズで物事を見ている。あなたは直線の中にいて、目の前しか見えてない。しかし私は時間の外にいて、始まりと終わりを見ている。私は、私の完全なタイミングであなたに答えるだろう」と神は言われました。
そして私はようやく理解しました。神の沈黙は神の不在ではないのです。私が期待するような形で神が答えてくださらないときも、神が働きをやめているわけではないのです。
イザヤ書55:8-9にこう書いてあります。
「わたしの思いは、あなたたちの思いと異なり わたしの道はあなたたちの道と異なると 主は言われる。 天が地を高く超えているように わたしの道は、あなたたちの道を わたしの思いは あなたたちの思いを、高く超えている」。
ですからこういう場合、神はノーと言っておられるのではなく、まだ今ではないと言っておられるのです。時にはより素晴らしいもののために準備をされているのです。
ある日、私は母に「神を信じていない人たちはいい暮らしをしているのに、なぜクリスチャンはこれほど大きな痛みや不安を経験しなければならないの」と尋ねました。母は私を見て言いました。「使命が大きければ大きいほど試練も大きいの。あなたの人生には数々の運命がある。それを見てサタンが何も手を下さないで、ただあなたの人生の繁栄を黙って見ているわけがないでしょう」。そして、「あなたはサタンに勝利させてはならない。前進し、戦い、神を信頼し続けなさい」と言ってくれ、以来この言葉はずっと私の心に残っています。
神は御自身の栄光を表すために人をお造りになりましたが、必ず神の順序と過程を持っておられ、どの段階も省略されることはありません。時間、試練、遅れ、苦難の一つ一つが私たちを整え、神の目的のために形づくられます。神は急ぎませんが、必ず神の定められた時間通りに働かれます。
3. 神は私たちの苦痛の時期をすべて贖われる
神は私たちの苦痛を決して無駄にされません。あらゆる涙、失望、引き裂かれた心のひとつひとつをより大きな目的のために用いられます。
振り返ってみると、神は私のそれぞれの経験を通して、私を形づくり、鍛え、より強くしてくださったと分かります。
あるとき病気と診断され、3ヶ月間の治療費が300万円になると言われたことがありました。その時神が現れて奇跡を起こし、300万ではなくたった1パーセントの3万円で済むようにしてくださいました。神は偉大なお方です。
詩篇30:6にこうあります。
「泣きながら夜を過ごす人にも 喜びの歌と共に朝を迎えさせてくださる」。
朝は必ず来ます。あなたの物語はまだ終わっていません。いつの日かあなたのその心の痛みが、ほかの誰かを苦しみから解放する証しとなることでしょう。
最後に:希望と信頼への道
皆さんが今どんな苦しみを経験しているかわかりませんが、これだけは確かに言えます。神は忠実なお方です。神が私を燃え盛る炎の中から救い出し、今もなお導いてくださっています。あなたにも同じことをしてくださるはずです。
神は私を3回以上も死の危機から救ってくださいました。そして今ここに立って、皆さんにお伝えします。神はあなたを救ってくださいます。
詩篇23:4にこうあります。
「死の陰の谷を行くときも わたしは災いを恐れない。 あなたがわたしと共にいてくださる。 あなたの鞭、あなたの杖 それがわたしを力づける」。
羊飼いは羊を決して見捨てません。特に弱く、危険にさらされた羊はなおさらです。同じように神は、私たちが最も暗い時期を歩んでいる時に決して見捨てません。
皆さんの中に疲れていたり、燃え尽きていたり、人から忘れ去られたと感じていたりする人がいるかもしれません。でも決して忘れないでいてください。あなたは一人ではありません。神は今もあなたと共におられ、あなたに働いておられ、あなたの人生の物語を書き続けておられます。
最後に皆さんにイザヤ書43:2にある神の約束を贈ります。
「水の中を通るときも、わたしはあなたと共にいる。 大河の中を通っても、あなたは押し流されない。 火の中を歩いても、焼かれず 炎はあなたに燃えつかない」。
耐えてください。信じ続けましょう。サタンが悪用しようとしたことを、神は良いものへ変えようとしておられます。
アーメン
皆さんに神の祝福を
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